新型コロナウィルスへの当教室の対応
小中高校の臨時休校要請を受け、様々な習い事で対応が分かれています。どのように対応することが生徒さんのためになるのか私もたくさん考えました。その結果、感染拡大に繋がらないよう対策をしてレッスンをし、休会を希望する方には手続きをして3月分のお月謝を返金することがベストな選択であるという結論に至りました。
(今後、ECCの教室は休講とするという一律の指針が会社から発表されればまた状況は変わってきます。現時点での教室の方針です。)
本日は、その結論に至った理由について書きたいと思います。
まず、今回の小中高校の臨時休校の要請は、専門家の意見を元にしたものではなく、総理が独断で決め突然発表されたものです。ですので、その要請に従うことが本当に子供たちを守ることに繋がるのかを判断するために、総理のこれまでの新型コロナウィルスへの対応がどのようなものであったのかを知る必要があります。
新型コロナウィルスは持病のある方や高齢の方が最もリスクが高いとされる中、こどもたちの学校を休みにすることで感染拡大を防げるとした科学的根拠は示されていません。新型コロナウィルス感染症対策本部では、冒頭に閣僚や官僚が用意した原稿を読むだけで総理は平均11.9分しか出席していなかったこと、その一方で連日何時間も会食していたことについて国内外様々なメディアから批判を受けました。さらに、専門家会議を2月14日に設置したことに対し、専門家を呼ばない会議を9回も開いてテレビで放送していたのかと批判を受けました。新型コロナ対策予算は他国に比べて圧倒的に少なく、国民1人あたりわずか120円です。(参考までに、シンガポールは88,000円、香港は53,000円です。)日本政府は年間予算が100兆円あるのに、新型コロナウィルスにかける予算がないとはどういうことでしょう。安倍政権になってから予備費(国に何か起こった時のために自由に使えるお金)がほぼ半減し1兆5000億円ほどになっています。その中から153億円程度が新型コロナ対策として支出されるとしました。国立感染症研究所の予算を20億円減らして加計学園に186億円投入したり、桜を見る会など身内にはつぎ込むのに、予備費を減らした結果国民の生命にかかわる問題には1人あたり120円しかかけられないということに私は驚きました。
また、新型インフルエンザ等対策特別措置法の適用で充分対応可能であるにも関わらず、緊急事態宣言の実施を可能とする法整備を進めるとこの時期に総理が発言することについても私は疑問に思いました。それは、非常時に行政府に権限を集中させ、権力分立と国民の人権保障を一時的に停止させるものです。その時の国のトップが国民のことを第一に思い行動する聡明な人間であるのか否かで、危険なものにもなり得る法律です。なぜ今そこに力を注ぐのでしょう。
さて、そこで話は戻りますが、果たして専門家の判断ではなく総理の独断で発表された臨時休校の要請に従うことが、子供たちを守ることに繋がるのでしょうか。国内でも複数のメディアから情報を集め、海外で報じられている日本のニュースもチェックしてきましたが、調べれば調べるほど、それを良しとする根拠がないように思いました。これは私が集めた情報により私個人が感じたことで、そうではない方もいらっしゃることは承知しています。大切なのは考えることと対策することです。同じ考えである必要はありませんし、自分と違う考えを持つ人を批難する意味もないでしょう。
周囲に足並みをそろえて3月前半を休講にした場合、3月後半に朝から振り替えレッスンを行えば未消化分をなくすことができます。ですが、今後学校の登校日が急遽できないとも限りません。その場合は振り替えレッスンに来られない生徒さんが多くなってしまいます。
学んで身につけたことは子供たちの財産です。ですので、感染拡大に繋がらないよう取り入れられる対策は全てして、できる限り学習の場を提供したいと私は考えました。また、ご家庭により方針も様々でしょうから、外出を控えたい方や遠方にお子様を預けるため通うことができない方は休学の手続きを取り、3月分のお月謝を返金することが、今の私にできるベストな選択だという結論に至りました。
家とは違う環境で、家とは違う言語で会話をすることは、大いに気分転換になります。学校が突然休みになったことで、子供たちはエネルギーが有り余ってストレスが溜まっています。おうちの方はその元気を24時間受け止め続けていたら参ってしまうでしょう。おうちの方が大切な子供たちに優しく接することができるようにするためには、周りの助けが必要です。子供たちがレッスンに行っている間に自分の予定していた通りのペースで家事をしたり必要なものの買い出しに行ったり、もしくはゆっくりとお茶を飲んだりすることができれば、ほんの少し心に余裕が生まれるかもしれません。子供たちも教室でガス抜きができれば家に帰ってからの爆発しそうなエネルギーも減るでしょう。ほんの少しのことですが、それが生徒さんたちとおうちの方の笑顔に繋がるのでは、と私は考えています。私は英語講師ですが、英語を教えるだけでなく、そのような形でも役に立ちたいです。
子供たちは教室に来て本当に楽しそうに勉強しています。英語の指示を聞いて体を動かす時間も、絵や文字を描く時間も、リズムに合わせて文章を言い換える時間も、考えて話す時間も、活き活きとしています。
私の判断について、保護者の方々はどう思うだろうと不安もありました。周囲と同じ対応をしないということは、それだけ批判を受けるリスクも上がるからです。ですが、お父様の出張が多くウィルスをうつす側になってしまうといけないのでと休学する方が1名、遠方にお子様を預けるため休学するご兄弟が2名のみで、あとは皆様感染対策に気をつけながら通っていらっしゃいます。「ECCが休みにならなくてよかった」「ほかの習い事がどこも休みで、こどもたちと家にこもりきりでおかしくなりそうでした。レッスンしていただきありがとうございます」「こどもたちもレッスンにきて楽しそうにしていますし、私も送迎で気分転換になります」と温かい言葉を沢山頂いています。
どうか生徒さんに沢山の学びがあり、ご家族皆様が心身ともに健やかでありますように。
※発表会は1室に150名ほど集まることになるため中止としました。各クラスの最終レッスンをクラス発表とします。保護者の皆様に発表をご覧いただくことはできませんが、生徒さんたちが緊張感をもって発表できるようにしていきたいです。